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社史編纂・記念誌制作

社史110番

想定外の請求書が来ました

「業者の方にお願いして社史が完成したのはいいのですが、届いた請求書を見てびっくり仰天。契約時の見積額を大幅に上回る金額なので、制作担当者の私の責任が問われることになってしまいました。全体のページ数が結果的に少し増えたり、予定になかった社屋の写真撮影を口絵用にやってもらったりしたので、いくらか追加費用が出るとは予想していましたが、その予想イメージの何倍もの追加請求額でした。業者の社長に抗議しましたが、「それくらいの追加でこれだけ良いものが出来たのですから安い買い物ですよ」と変な説明をされるばかりで、結局はまともに相手にしてもらえず、このままでは想定外の大きな追加支払いをさせられてしまいそうです。どうすればよいでしょうか」

お答え

 社史づくりは家づくりにたとえると分かりやすい作業です。当初の計画がそのまま最後までいくことは稀で、細かい計画変更が隅々で起こり、それが予算に影響してくることが珍しくないのです。そこで、最後に調整することになり、たいていは支払いが増えることはあっても減ることはほとんどない、というのが慣行のようになってしまっている面があります。
 それも、普通に考えてまずまず納得のいく範囲ならよいのですが、お尋ねのようにいわば法外の金額を示されることも決して少なくないのです。社史が出来上がったときには、大きな達成感、長い緊張からの解放感、業者の現場担当者への感謝の気持ちなどが相俟って、最も業者の要求に「弱い」精神状態になっていますから、そこにニコニコ笑いながら目の玉の飛び出るような追加請求を出してくる業者も出てくるわけです。
 このようなことが起こるのを防ぐためには、「当初契約内容変更の場合は、変更の内容とそれに伴う費用を文書にして保存すること」という意味の文言が請負契約書(これは作業開始にあたって必ず作らなければなりません)にあるはずですから、これに則って少しでも変更がある度に確認書を作成させるのが一番です。
 しかし、現実には、業者のペースで仕事が動く場合が多いので、変更確認書をパーフェクトにつくらせるというのは難しいかもしれません。
 そこで、最終的に効果的な対応法としては、予想外の追加請求が出てきたら、受け取りを拒否し(請求書を返送し)、請求金額の見直し・請求書の再作成を求めるのがよいでしょう。そして、追加費用発生対象作業について、御社は御社で常識的に試算して、ここまでなら支払うがこれ以上なら支払えない旨を内容証明郵便で通告すれば、業者は従うことになります。法廷で争っては業者に勝ち目がないからです。
 この問題のポイントは、法的には無理なことも、状況によって心情的に飲まされてしまうことになりがちだということです。達成の喜びと友好のムードに乗じ、断りにくい心理状態につけ込むというのは、あまりにも厚顔無恥な商行為というべきです。そうしたやり方には厳しく対処しなければなりません。
 ちなみに、弊社はご契約時に取り決めた金額に対し、途中での内容変更を相互に確認する文書がない限り、完成納品後に一円も追加料金をいただくことはありません。まっとうな職人として当然のことです。