記念誌・社史制作の手順 その6

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社史編纂・記念誌制作

記念誌・社史制作の手順 その6

(6)気を抜くな! 途中チェック・校正・最終確認

進行予定表に基づいて各種の途中チェックを

 記念誌・社史の制作作業は長丁場です。進めるべき作業工程はははっきりしていて、作業者がはっきり決まっていても、放置したままで工程が自動的に進捗するというものではありません。会社の本業ではなく、何十年に一度という特別な作業であり、編纂委員も日常業務をこなしながらの取り組みですから、油断をすると作業はずるずると遅れ気味になっていくものだと考えておかねばなりません。
 そこで、常に全体のスケジュールを作業別に把握しておくために、最初から最後までを一目で見渡せる「作業進行予定表」を作っておきます。
 記念誌・社史の制作工程は、「企画段階」「準備段階」「原稿作成段階」「編集段階」「印刷段階」の5つの塊のプロセスからなっています。「作業進行予定表」はこれを大づかみにつかんでおくためのものです。

制作進行表
全体制作進行表

 個々の局面ではさらに詳細な日ごとの工程表を作成する必要が生じたりしますが、まずはこの全体的な進行予定表を作っておいて、全体の流れを遅らせないように気を配っていくことが大切です。主な途中チェックポイントは下記のようなものです。
●原稿関連――本文、企画物とも時間的に予定どおり進んでいるか。内容は問題ないか。寄稿の手配は問題ないか。
●編集関連――ページデザインや装丁デザインは現状案で良いか。写真や資料編用のデータは予定どおり揃うか。企画物等の手配関係は遺漏なく出来ているか。
●校正――後述
●印刷関係――予定どおり印刷入稿できるか。刷り出しチェックに問題はないか。

 
校正

 校正は原則として全体の組版が完了してから常にワンセットで初校・再校・三校・念校と進めますが、時間的な制約などから往々にして部分部分で進める五月雨(さみだれ)式になりがちです。その場合でも、各部分で初校・再校・三校・念校がきちんと進むように整理しながら進めることが肝要です。
 本来の出版編集作業では、初校を時間をかけて完全に行い、再校は初校による訂正箇所のみを、三桜は再校による訂正箇所のみを確認するのですが、記念誌や社史の場合はなかなかそうはいかず、初校済みの箇所を再校時にもチェックして加筆修正したりすることになりがちなので、再校、三校にも十分な時間を取っておく必要があります。
 記念誌や社史の場合、特に注意して見るポイントは、団体名や社名、人名、製品名などの固有名詞や重要な数字などですが、元資料の間違いで大きなミスが出ることがありますので、原典をもよく確認しておかねばなりません。また、内閣告示による現代表記を踏まえるためには常用漢字表や現代表記法の辞典なども参照します。
 具体的な校正方法は、ゲラ刷り(出力紙・校正紙)に朱入れ(あかいれ)するのが基本です。パソコンのモニター画面でのPDFデータなどのチェックは、紙に印字したものを確認するよりも明らかに精度が劣ります。また、稀に、Wordや組版データで原文や元データを上書きしたものを校正結果として提出する人がいますが、この方法はどこをどう直したのか、新たなミスが入っていないかなどの判別を不能にし、一からのやり直しが必要になってしまいますので避けるようにしてください。紙の上に直接赤ペンで書き込むことが、結局はクオリティの高い誌面づくりにつながります。また、複数スタッフで校正する場合、制作オペレーターに校正を戻すときには、いうまでもなく各人バラバラでなく、全員の校正結果をとりまとめて一本化したものを渡すようにしなければなりません。


最終確認

 いよいよ印刷の直前となり、最終確認をするにあたっては、何よりも「偏りなく」確認することが大切です。往々にして、全体よりも「気になる」所ばかりを繰り返し見て、思いがけない大きなミスを見逃してしまうことになりがちだからです。このためにはチェック項目をもれなく網羅したチェックリスト(最終確認票)を作っておけばよいでしょう。サンプルをお示ししておきます。

最終確認票
最終確認票



 以上をもちましてシリーズ「記念誌・社史制作の手順」を終わります。