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社史編纂・記念誌制作

社史職人からのメッセージ

社史や記念誌の年表作成とランク分けの意味

 社史や記念誌を制作するにあたり、最初にこれまでの歴史を振り返るための年表(素年表)を作成します。
 こちらは単なる出来事が羅列されている年表とは異なり、当社で社史・記念誌制作のために少々アレンジしています。社史の例で説明します。

 通常の年表は会社で起きた主な出来事が中心ですが、社史のための年表は、会社で起きたことを俯瞰するために、細かなところまで記載していきます。社長交代や本社屋移転、製品発表などの大きなことから、社内報創刊、新入社員の人数、展示会・講演会への参加をはじめ、社内運動会、納涼パーティの開催まで、あらゆることを落とし込んでいただきます。

 それらは入力しやすいように区分を立てて細かく記述できるように工夫されていますが、なぜそこまで載せる必要があるのかと疑問に思うこともあるかもしれません。しかし俯瞰してみると、例えば「この時期は社内旅行やイベントを頻繁に行って景気が良かった」「年間でこれだけの数の展示会に出展していて製品開発などが活発だった」など、会社の状況が朧げに見えてくるようになります。一つひとつを文字にしなくとも、それらを感じ取れることで、社史ライターの記述内容も大きく変わってくるのです。

 そのほかに通常の年表と異なるのは出展元の子細な明記と、情報のランク分けになります。
 出典元はライターが年表にある事実を確認する際に、どの資料のどのページをみれば記述があるかを確認しやすくするためにあります。同じトピックが複数の資料に掲載されていることもありますが、その場合は省略せず全ての引用元を記載いただきます。資料が多いだけ史実としての信憑性が高いという証拠になります。
 ランク分けは、それぞれ年表にある情報内容が載せるべきものなのか、確認用としてなのかを判別させるためにあります。それらはランク1〜3、ランクA〜Cなどに分け、ぜひ載せるべき情報、ページに余裕があれば載せる情報などのほか、前述の社内イベントのように事実としては掴んでおき、わざわざ文章化して掲載はしないという情報などのように分けておけば、よりポイントを押さえた原稿になっていくのです。

 そしてこの年表作成は会社が続く限り終わりはありません。今回の社史で使われた年表は、今後も定期的に更新していただき、次代の人たちへの貴重な記録として残し、次回の社史でも活用することができます。

(編集MK)

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