自費出版-社史・記念誌、個人出版の牧歌舎

エッセイ倶楽部

牧歌舎随々録(牧歌舎主人の古い日記より)

039.

「最終原理はエネルギー」という捉え方でよいのではないか、と今日ふと思った。いうまでもなく、ビッグバンの主役はエネルギーである。エネルギーが熱にも光にも力にもなり、またありとあらゆる物質になったのである。すべてがエネルギーである。人の生き方としては、だから、エネルギーを尽くして生きる、ということが、とりあえず最終原理にかなうのではないかと考えられる。何に対してエネルギーを尽くすかの問題は当然あるが、それもまたエネルギーを尽くして考えるべきである。社会もまた、そのエネルギーが尽くされるべく考えるべきである。現在のところは市場原理がそのための最良のシステムということになっているのだが、必ずしも良い形でエネルギーが引き出されているとはいえまい。良い形でないエネルギーというものは、エネルギーを完全に尽くさせない要因を含んでいると考えられる。良いエネルギーというのは、いうまでもなく自発的なものでなければならない。何かに強制されて出すのは、たとえ大きなエネルギーであったとしても、最大にはなっていない。エネルギーを尽くすのでなく、消耗しているにすぎない場合が多々ある限り、より良い制度がありうると考えられる。

1998.02.23