玉木雄一郎裁量労働制
事業者からの労基署の聴取りで本当の「平均的な者」が把握できるわけがない。ブラックでなくホワイトに見せようとするバイアスが必ずかかるからだ。ホワイトなのにブラックに見せようとする事業者はいない。これだけで不公正な調査結果になることはわかりきっている。賃金台帳など単なる会計ソフトのデータだから検査時にいくらでも調整できる。国ぐるみでブラック企業を含む財界をサポートしようとするのが裁量労働制の正体である。
20190226
2015/8/9(日) 23:31安倍徴兵制
徴兵制を「意に反する苦役」というからには、安倍自身もお国のために戦わせられることを「苦役」と思っているわけだ。だったら集団的自衛権など言い出さずに憲法の平和主義を貫かねばならない。
(返に)
普通、「徴兵制は意に反する苦役」と言えば、徴兵制は絶対悪と言っていることになる。しかし安倍のように「徴兵制は意に反するから苦役」と言うなら、意に反しなければ苦役でないことになる。政府の従来の見解は平和主義の立場から普通の意味で「徴兵制は意に反する苦役」、つまり絶対悪というものだったのに、安倍流の解釈ならこれを変更できることになる。「国を守るために戦うことが意に反するというのはおかしい」というキャンペーンを張っていけば「徴兵制が意に反するなどと言う者は非国民だ」という空気をつくることも可能になる。ところが、何べんも言うが、「意に反するものが苦役」という定義は憲法にもなければ国語辞典にもない、安倍の無知で勝手な解釈だから、それが「すっと入ってくる」ようでは困る、ということだ。戦争参加の自衛隊に入る者が減ってくれば、必ずこの「意に反する苦役」の意味が問題になるから見ているといい。
(返に)
そういえば確かにそんなことも言っていたな。だがそのように読めというのは安倍のひとりよがりでしかない。「意に反することが苦役」というような定義や説明は憲法にも国語辞典にもない安倍流解釈で、いつもの世迷言にすぎない。憲法でいう苦役は意に反する反しないの前に常識的な意味での苦役であって、犯罪者処罰の場合以外には強制できないと定められているものだ。「意に反するものが苦役」という安倍流の定義に従っていると、やがて「国民に国を守りたいという気持ちがある以上、戦いに参加することは全く国民の意に反するとはいえないから、徴兵を意に反する苦役としてきたこれまでの解釈を変える必要がある」などという好き勝手な解釈改憲をまた許すことになる。「徴兵制は戦争を前提とした戦力形成であり、苦役であろうとなかろうと、憲法9条に違反する制度である」ことを押さえておかなければ、国民はどのようにも引きずられてしまいかねない。
(返に)
そうじゃない。安倍が言っているのは徴兵制はそのまんまで「苦役」。しかも「意に反する」と言っているわけだ。「意に反することが苦役」と言っているわけではない。ただ単に「徴兵制は国民に意に反する苦役を強いるもの」と言った。つまり、つきつめれば兵役が「意に反しない」兵役志願者だけで「戦争に参加できる」国をつくりたいということだが、気の毒だが現時点において「自衛隊員」=「兵役志願者」ではない。
(返に)
今何の話をしているのかといえば、安倍が「徴兵制は意に反する苦役」としたこと。志願兵の話は別。志願兵にとって兵役が苦役のわけがない。
2020.1.26